2015年11月8日日曜日

秋と冬を行ったり来たり・・・(秋編)


美瑛の「今」を季節感と共にお届けすべく始めたこのブログ、いつの間にか私の物欲やらの話題が多くなり、いやそれ以前に投稿自体が激減してしまったことに大いに反省しきりであります(前回の記事にも反省とか書きましたよね。反省ばかりって言うのもいかにも芸がなくて、重ねて・・・(また反省か?))。
で、ひさしぶりに美瑛の景色を話題にしたいと思うこの頃。とにかく見とれるほどに美しい風景が、ここには溢れています。初夏のころ(6月入って間もないころ)も、同じような気持ちでいましたが、ほどなく当館「四季」は繁忙期へ突入し、初夏の絶景をお伝えできないまま盛夏、晩夏、初秋を過ぎて晩秋あるいは初冬と言えないこともない季節になってしまいました。この晩夏から初冬にかけてあわただしく過ぎていく北海道の(それも内陸の)景色の移り変わりは、ダイナミックにしてファンタジック。そんな長々と前置きを続けるのも無粋ですので、早速美瑛の今をお届けしましょう。


落葉松の黄葉がきれいに染まり始めた11月初旬、美瑛は晩秋の輝きをまばゆいばかりに放っています。思えば9月から10月にかけてやってきた台風のかけらや、爆弾低気圧の影響で、色づくはずの木々の葉が散々散ってしまいました。と言うわけで雑木林が鮮やかに紅葉するシーンには出会えなかったけれども、例年通り秋まき小麦の緑色のラインと、落葉松の黄葉は健在で、見事に錦秋を演じてくれています。

一方でこの時期の「青い池」に目を向ければ、これがまたなんとも美しいブルーを見せてくれています。そうそう、今年は初雪が早かった。10月13日に初雪で、24日に2回目の雪が降りました。青い池はこの初雪の時が美しい。もっと寒くなってしまえば池は凍り、凍った池の上に雪が積もり、しばらくするとただの雪原へ。
そうなる前のほんのわずかな時間(例年では1週間くらいかもしれませんね)、池に立つ枯れ木の枝に雪が積もり、池のブルーが深い色合いを醸し、その白と青のコントラストが美しいのです。その美しい初冬の青い池が、ことしは1か月くらいも見られました(途中には秋の青い池に逆戻りしましたけど)。


秋の美瑛を彩る主役のひとつで忘れられないのは、さきほども紹介した秋まき小麦の美しい緑色のラインです。この緑と黄金色の落葉松や白樺の黄葉は、色の組み合わせの黄金律のような、なんともしっくりと来る美しさです。派手過ぎではないけれども、渋過ぎでももちろんない、ハッと息をのむくらいの美しさでありながら、まったく嫌みのないコントラスト・・・。
そう僕が感じてしまうのは、もしかしたら「慣れ」かもしれませんし、「記憶の回帰」かもしれないけれども、毎年繰り返される美瑛の秋色に、今年もまたうっとりと見とれてしまう自分がいます。